ハイブリッドワークにおけるチームマネジメントの方法10選
ハイブリッドワークにおけるマネジメント方法に悩んでいませんか? オフィスワーカーとリモートワーカーが混在するチームは、そのチームならではの課題を抱えています。この記事では、ハイブリッドチームをスムーズに運営するための解決策を紹介します。従業員エンゲージメントを高めて生産性を維持しつつ、最新のテクノロジーを最大限活用しましょう。
ハイブリッドチームとは?
ハイブリッドチームとは、一部の従業員がリモートで、残りの従業員がオフィスや別の拠点で勤務する柔軟な働き方です。
ハイブリッド勤務制度により、従業員はオフィスに出勤するかリモートワークにするかを選べるため、柔軟に働くことができます。
ハイブリッド労働力のメリット
ハイブリッドモデルは、雇用者と従業員に以下のような利点をもたらします。
- 従業員が最も生産性が高くなる場所で働けるようになる
- 通勤時間の短縮
- 従業員のワークライフバランスの改善
- ストレスの軽減、燃え尽き症候群のリスク低下
- オフィスがより協力的で創造的な職場になる
- 世界中から優秀な人材を採用できる可能性が高まる
- 従業員エンゲージメントと生産性の向上
- 企業がオフィスにかかるコストを削減できる
- 企業のカーボンフットプリントの削減
ハイブリッドチームをマネジメントするスキル
リモートチームのマネジメントは、オフィスワーカーだけのマネジメントとは異なります。
リモートワーカーは、隣の席やオフィスの廊下、つまり近くにほかの従業員がいない環境で自発的に働き、離れた場所にいるチームメンバーと連携することに慣れています。
管理職はそんなリモートワーク環境を考慮して、マネジメントスタイルを調整する必要があるかもしれません。
— コミュニケーションを優先する
チームが複数の場所に分散している場合、わかりやすく直接的なコミュニケーションが成功の鍵となります。
ハイブリッドチームに最適な協働ツールを選びましょう。
メールやインスタントメッセージ、ビデオメッセージや電話の使い方に関するガイドラインを設定してください。ファイル共有ツールの追加も検討できます。
— 定期的なプロジェクトミーティングをスケジュールする
毎週のプロジェクトミーティングをスケジュールすることで、チームの進捗状況を把握しましょう。
新しいプロジェクトを始める際はキックオフミーティングを行い、ガイドラインを説明してください。
ミーティング中は、チームメンバーが各自の進捗状況を話し合い、必要に応じて手助けを求めることができます。
これにより、管理職がチーム全体の行動リストと締め切りを明確にすることができます。
— バーチャルイベントで強い企業文化を育む
強い企業文化は、従業員エンゲージメントと定着率を高めるため、職場において確実にメリットとなります。
チームメンバーが別々の場所、場合によっては異なる時間帯で働いていると、良好な仕事関係を築くのは難しくなります。
チームメンバーが仕事以外で互いを知ることができるように、バーチャルでのチームビルディングイベントをいくつかスケジュールしましょう。
バーチャルイベントにより、互いに共通点があり、みんな仲間であると感じられれば、協働しやすくなります。
— プロフェッショナルな開発を優先する
オフィスワークであろうとリモートワークであろうと、キャリアアップの機会はすべての従業員に平等に与えなければなりません。
たとえば、ランチ&ラーンセッションといったオンラインでの教育セッションを提供したり、プロフェッショナルな開発コースへの資金提供を行ったりすることができます。
LumApps:
1. ハイブリッド勤務ポリシーを確立する
従業員がオフィスワークとリモートワークを組み合わせた勤務形態を選択できるようにする場合、雇用主は従業員がその働き方に何を期待できるのか明確にする必要があります。
ハイブリッド勤務ポリシーには、以下のような内容を含めましょう。
- 会社が支給する備品
- サイバーセキュリティ
- 休憩時間やランチ休憩などのルール
- リモートワーカーの勤務時間
標準的な従業員マニュアルには、以下のような項目がすでに盛り込まれているはずです。
- リモートワークよりもオフィスワークで行うほうが適した仕事
- 1週間または1ヶ月あたりでオフィスに出勤すべき日数
- ミーティングやチームメンバーとの共同作業のために、特定の従業員がオフィスに出勤するようスケジュールすべきかどうか
2. 全従業員に対して明確な期待値を設定する
チームメンバー全員に、プロジェクトや目標、締め切りに関する情報を確実に伝えてください。
在宅勤務をしていると、チームのほかのメンバーと顔を合わせて仕事をしていないため、締め切りが変更になった場合などに情報の伝達漏れが起こりやすくなります。
- こうした状況を避けるために、全チーム参加のバーチャルミーティングを定期的にスケジュールし、現在進行中のプロジェクトの進捗状況を確認しましょう。行き詰まっている場合や助けが必要な場合は、すぐに管理職やチームメンバーに相談するようにしてください。
- リモートワーカーはチームの進捗状況に合わせて、一定の「コアタイム」にはオンラインでいるようにしましょう。
- 管理職は、ミーティングでの話し合いのトピックを、チームメンバーが提案するよう促すことができます。
3. 従業員の意見を積極的に聞く
ハイブリッドチームの管理職は、さまざまな働き方をする従業員を抱えることになります。
それぞれに職歴や個性があり、それが仕事に影響します。
管理職は、誰もがオープンな職場環境で自分の意見を気兼ねなく共有できる環境を作り出さなければなりません。
従業員間の協働は、チームミーティング、リアルタイムチャット、さまざまなトピックに関する投稿、コメント、「いいね」を共有できるオンラインソーシャルコミュニティなどで行うことができます。
従業員名簿は、組織内のさまざまなプロジェクトに必要な知識と専門知識を持つ人材を見つけるための情報源であり、スキルや関心、専門資格などを含む情報が記載されています。
4. リモートチーム内で信頼関係を築く
ハーバード・ビジネス・レビューによると、人々が協力して成功するために必要となる信頼には2種類あります。
- 能力に対する信頼:約束した仕事をやり遂げ、その仕事の質が高いことに対する信頼。
- 人柄に対する信頼:善意を持ち、誠実に振る舞っていることに対する信頼。
リモートワークが当たり前になると、チームメンバーは顔を合わせる機会が減ります。チームメンバーがミーティングに備えて詳細なメモを書いている様子を眺めることもなくなります。
朝オフィスに散らばっているテイクアウト容器を見て、締め切りを守るためにチームメンバーが徹夜で仕事をしていたことに気づく機会もありません。
チームメンバーの仕事ぶりを監視し、実際に仕事をしているかどうか確認する代わりに、デフォルトとして彼らを信頼してあげてください。
常に監視されていると、管理職からチェックされる回数が増えるにつれてエンゲージメントが低下してしまうからです。
5. 全員が「自分はチームの一員である」と感じられるようにする
ハイブリッドチームをマネジメントするうえで最も難しい課題の一つが、従業員がチームの一員として自分の声に耳を傾けてもらっている、自分は評価されている、と感じられるようにすることです。
清掃スタッフや、身体障がい者など、特定のグループを差別したり「軽視」したりしないことが重要です。
また、チーム内のリモートワーカーに対して無意識に偏見を持たないよう注意し、オフィスワーカーと同じ機会を与えているか確認しましょう。
リモートワーカーも、オフィスワーカーと同じく価値のある存在であることを忘れないでください。場合によっては、このことを定期的に思い出す必要があるかもしれません。
従業員レコグニションセンターは、仕事で飛び抜けて優れた貢献をした従業員を賞賛する場です。個人やグループ、優れたコンテンツを評価するために使用できます。
6. 「勤務時間」の追跡から、進捗状況と締め切りの評価へ
ハイブリッドチームのマネジメントに関するベストプラクティスについて考える際、誰もが毎日8時間デスクに向かって仕事をしなければならない、という考えは捨て去らなければなりません。
「考える」や「イメージする」ことを伴う仕事をしている人にとって、デスクにいることが必ずしも「仕事」をしていることを意味するとは限りません。
リモートワーカーの有効性を評価する際は、プロジェクトの進捗状況と締め切りを守っているかどうかを考慮しましょう。
LumAppsモバイルイントラネットアプリは、リモートチームが柔軟な勤務体制を最大限活用できるようにサポートします。
従業員はどこからでもメモを取ったり、質問やアイデアを共有するためにほかの従業員とつながったり、必要な情報やドキュメントを企業のイントラネットで簡単に検索したりできます。
7. コラボレーションソリューションを使用する
従業員がハイブリッドモデルで勤務する場合、リモートワーカーやハイブリッドワーカー、フルタイムの社内ワーカーなど、さまざまな働き方が混在します。
その場合も、Microsoft 365やGoogle Workspaceなどの統合ソフトウェアを使用すれば、全員でコミュニケーションをとることが可能です。
この選択は、ハイブリッドリモートチームをマネジメントするうえで最も優れた方法の一つです。
従業員はメールやOneDrive、またはGoogleドライブ上のファイルにアクセスしたり、Google MeetやMicrosoft Teamsなどを単一のプラットフォームから使用したりできます。
8. メンタリングプログラムを確立する
メンタリングは、従業員をサポートし、彼らの能力を向上させるための重要な要素です。ハイブリッド勤務体制では、メンタリングプログラムを遠隔で行うことができます。
メンタリングプログラムを構築するには、新しく入った従業員や若手従業員(メンティー)を、優秀な従業員(メンター)とペアにします。その後、メンターとメンティーは協力して、スキル目標とキャリア目標(短期および長期)を設定します。
メンターには、在宅勤務中のワークライフバランスの保ち方などに関する話題について相談することも可能です。
メンタリングプログラムと合わせて、リーダーシップコーナーを立ち上げましょう。そこでは、従業員が企業ニュースやイニシアチブについて知ることができます。
CEOのブログを通し、企業のリーダーについて従業員に知ってもらいましょう。
9. 「ミーティングのない時間」を確保する
チームミーティングでスケジュールが一杯だと、誰も最高の仕事をすることはできません。従業員が仕事に集中できる時間を確保する必要があります。
「ミーティングのない時間」として固定された時間があると、チームメンバーはほかの時間にミーティングをスケジュールしなければならないと考えるようになります。
つまり「メールで済ませられないだろうか?」と考えるようになるのです。 会議は重要なものや緊急性の高いものだけに限定することで、チーム全体がより生産的になることができます。
「ミーティングのない時間」には、従業員は必要に応じてSlackやそのほかのアプリのインスタントメッセージを送信でき、メッセージの緊急性をその時点で示すことができます。
10. チームが自分たちのワークスタイルを理解できるよう手助けする
デジタルプラットフォームでは、リモートワーカーがどのように仕事をこなしているかについて、さまざまな情報を収集できます。
ハイブリッドな労働力をマネジメントするうえで重要な要素の一つは、従業員がどこで働いているときがうまくいっているかを共有し、改善点をアドバイスすることです。管理職は、チームがコミュニケーション戦略を改善し、集中力を高め、全体的な生産性を向上させるために協力できる方法を伝えてあげましょう。
管理職は従業員それぞれに対し、在宅勤務での集中力低下を防ぐ方法や、この強力なオンラインリソースを最大限に活用するために、オンラインプラットフォームをより効果的に使う方法を提案できます。